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妄想彼女|社会人(笑)モード

虚構と現実の入り混じる彼と私の次元を超えたまったりライフ.
2009年01月05日 SUBJECT:  家探しです。
 新しい家は一体どこになるのでしょうか。
 といっても、私は彼が帰ってきてその結果を聞くだけなんですけどね。

      *

 帰ってきました。
 「経堂になった」
 「へ?」
 「いや、だから家が決まったんだよ。経堂」
 「…。早すぎません?もっと吟味して決めたほうが…」
 「いや、俺もそう思ったんだけどね、不動産屋がたぶんサクサク売りたいってのもあるんだろうけど、この時期出入りが激しいから物件もコロコロ変わって今日お勧めしたのが明日残っているかもわからないよ?っていうんだよ。でまぁ、確かに普通に考えればそうなわけ」
 「まぁ、そういう時期ですからね」
 「しかも、上京してきた大学生とかにがんがん部屋とられちゃうから、好条件な物件は早めに押さえたほうが良いよって言われたりして…」
 「つまるところ、不動産屋の口車に丸め込まれたと解釈すればいいんですか?」
 「いや、そういうわけでもないんだなこれが」
 「どういうことですか?」
 得意げに転がっていたティッシュを私に放り投げた彼のそれを手で払いのけながら聞き返します。
 「ほら、俺には特殊な条件がひとつだけあるだろう?」
 「え?馬鹿ってことですか?物件と関係ないじゃないですか」
 「そうじゃない、車だよ。車」
 「ああ…」
 「都心に近くなれば近くなるほど治安はあまりよろしくなくなるとかって思ってたのよ俺は。だから野ざらしの駐車場借りておいておいてもいずれかは悪戯されちゃうんじゃないかなぁとか思ったりしてさぁ…」
 「確かに、あなたの車”無駄に”高級ですからね…」
 「んでまぁ、良い駐車場を完備してて駅から近くて安い物件を探してたんだけど」
 「そんなのあるわけありませんよね。というか、経堂ってかなり都心に近いじゃないですか。駅周辺で駐車場を借りたら二万とか三万になっちゃうんじゃないですか?」
 「まるで調べたようなことを言うね。まさにそうなんだよ。たとえ6.5万円ぐらいの家賃の部屋を借りたとしても、駐車場が二万三万じゃ家賃で十万近くなっちゃうわけ。で、かなりの量の物件を漁ってもらった結果、今回の物件にたどり着いたわけだよ」
 ふふん!と勝ち誇ったような(不動産に口車で負けてるくせに)笑みを浮かべてその物件の資料を私に放り投げて来ました。
 「ああ…」
 「うむ」
 「これは、確かにすごいですね」
 「だろ?」
 資料を見ると、なんと彼が借りたのは屋根シャッター付き駐車場(1.8万円)+家賃(6.5万円)の合計8.3万円の物件でした。確かにこれなら車に悪戯されることも無いでしょうし、雨風で汚れることもないでしょう。むしろ今の駐車場より好条件です。ただ、問題は経堂という町がわりと古い町ということもあって、道が相当ごちゃごちゃしていることでしょうか。都心に近づけばそれは仕方の無いことなのかもしれませんが、運転がへたくそな彼がこの町に慣れることができるのか否かが心配でなりません。
 ちなみに間取りは今より狭くなって6.5畳。駐車場は、なぜかアパートの一階の一室をぶち壊して無理やり駐車場にしたようです。もしかしたらこの部屋で自殺でもあったのかもしれませんね。ま、彼自身がすむのはその斜め上の201号室ですから関係ありませんが。そんな感じでサクサクとこの年始に引越し先も決めてしまったし、論文は終わってますし、要旨も書き終わりましたし、いろいろ終わりずくめで新生活スタートに向けて頑張ってるところですが、まさかこのタイミングで卒業できませんでしたとかそういうことにならないことを祈るだけでしょうか。
 「ま、物件探しは成功って感じじゃないですか。ちなみにこの”経堂”って町はどんな感じでした?」
 「駅前はいろんなお店や商店街があってすごくにぎやかだよ。あとわりと住宅街で駅前からいきなり家があったりもするよ。たぶん慣れたらかなり便利な町だと思う」
 「そうですか」
 「とにかく、喫煙所がどこにもなくて困ったけどね」
 「良いことです。これを機にタバコなんかやめちゃえば良いじゃないですか」
 「あれ、君は別にタバコ反対派じゃないでしょ?」
 「そうですけど、すうよりすわないほうが良い事ぐらい知ってます」
 「俺の体の心配してくれてるんだね。ついでにアソコの心配もブッ」
 「さて、記録は終わりです」
 「いつものパターンだね♪」
 「キモイ…」
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